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ベクトルドロー・レベルゼロ

光造形法の3Dプリンタ

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新規作成日 2018-07-19
最終更新日

光造形法の3Dプリンタは、光開始剤(重合開始剤)を含むモノマー溶液(レジン)を光重合させることで、立体的にポリマーを作成します。

その仕組から、FDM(熱溶解積層法)より、解像度が高い製品が多く、産業で利用されている3Dプリンタは、光造形と呼ばれるこの方式が多いです。液状の光硬化樹脂を紫外線で硬化させてモデルを作成するため、形状を作成した後、固まっていない樹脂を洗い流すためIPA(イソプロピルアルコール、あるいは、2-プロパノールとも呼ばれます)による洗浄が必要です。

モノマー樹脂(レジン)の価格が高いため、精密な形状が必要ですが、小さくて良い用途に向いています。下部で硬化させ、引き上げていく構造の問題から、出力するモデルが、大きければ、必要な樹脂が多くなり、また、その重さから落下しやすくなります。サポートのとり方が重要になります。

ネット上の情報から推測すると、プリンター出力、IPA洗浄(水で洗浄可能なモノマー樹脂もあります)、2次硬化の作業が必要です。

自分で、改造、条件出しを行うことを避けたければ、ネット上の情報を精査して、安定して出力できる。高評価な機種を選択することをお勧めします。

出力条件や装置の調整

まだまだ、ボタンを押して放置しておくと完成という段階は、まだまだ、遥か彼方のようです。

試行錯誤で、確実に出力できる条件やモノマー樹脂(レジン)を探していく必要がありそうです。そのため、SNSやブログ、ホームページで、発信される情報は、できるだけチェックし、その情報を整理しておく必要があります。

SLA方式とDLP方式、LCD方式

光造形は、レーザー光を走査して、重合させるステレオリソグラフィー(Stereolithography、略称SLA、SLなど)方式 の他に、プロジェクター光で、重合させるデジタルライトプロセッシング(DLP)方式 がある。液晶ディスプレイの高解像化により、現状、 DLP方式の方が、解像度の面で有利になってきているようです。

SLA方式は、単一のレーザーをミラーで反射させ走査します。1本のレーザー光を細く絞り、それを動かして樹脂を硬化させます。

DLP方式は、紫外線を数万もの数のマイクロミラーを動かして反射させることで、映像を一度に映し出し、樹脂を硬化させます。

LCD方式は、紫外線を液晶パネルで遮り、映像を一度に映し出し、樹脂を硬化させます。液晶パネルに強い紫外線を当たるため、液晶パネルの寿命は短く頻繁に交換する必要があります。

どの方式でも、紫外線を扱うので、消耗品との戦いになります。

  • レジン
  • バット
  • フイルム
  • 紫外線光源(SLA方式)
  • 液晶パネル(LCD方式)
  • DLPモジュール(DLP方式)

現時点では、Hunterが、光源及びプロジェクター部分の耐久時間が長く、頻繁に使用する場合のトータルコストが低く押さえることができるようです。

Form2では、光源部分とミラーの交換は、買い替えた方が良いぐらいの費用が必要のようです。初期に購入した人は、既に、問題が出始めています。

LCD方式では、200時間(造形)ほどで、液晶パネルを交換する必要があるそうです。交換パネルの入手性、送料、交換作業のしやすさなどが問題になります。

装置

インターネット上で、積極的に情報を発信しているのは、そのほとんどが、フィギュアやプラモデルを作成している方(原型師?)からです。

10万円以下の低価格機種

この10万円以下の低価格機は、うまく出力するためには、本体の改造や使用するモノマー樹脂の選定、条件の検討が必要なことが多いです。しかし、30万円以上の高価格帯(ホビーユース、ハイアマ、副業として)の機種を既に持っている層が、その性能に満足出来ずに、改造や条件設定を自分で行うことを受け入れて、使い方ノウハウや改造部品を販売している機種があります。うまく追従できれば、高価格帯の機種の出力条件を実現できる可能性があります。

Duplicator 7 Plus (略称 D7)

Duplicator 7 Plus

SK本舗で購入可能です。(記事作成時点)

AliExpress [Duplicator 7 Plus]検索結果

AliExpressでは、Duplicator 7 V1.5も扱いがあります。

Photon-S

アマゾンAliExpressや販売代理店で購入できます。

現在、後継機Photon-Sが販売されています。

Photonは、ひどい個体が納品されることがあるようです。ひどければ、初期不良交換を要求する必要があります。Photonの劣悪個体の例

正規代理店(検証はしていません)

改造部品

無印PhotonのZ軸2重レール化キット

ハズレ個体にあたったときの無印PhotonのZ軸のぐらつきは、多くの人が問題として捉えています。

レールごと交換するための改造キットが販売されています。

Phrozen Shuffle

Phrozen Shuffle

動作音が少しうるさいとの情報はありますが、造形精度は、高品質なようです。

価格は高くなりますが、4k機が登場しています。4K機は、リニアスライドが1本になっています。参考画像

SK本舗」さんが、正規代理店になりました。2018.10中に取り扱いが開始されるとのことです。台湾からの直接購入より、本体や消耗品の購入はより楽になると思います。

15万円以上

安定した出力を求める場合は、本体価格が高くても評価の安定している機種を選択したほうが良いと思われます。しかし、あまり高くなると、個人で購入を決断できる価格帯ではなくなってきます。そして、モノマー樹脂やフィルム、液晶など、使う限りは、消耗していく素材や部品があります。

MIRACLP (読み方「ミラク」、略称 ミラP)

日本の代理店が、「CraftLab 3D」さんに変わりました。

「Shuffle」の評価が高いので微妙な位置づけになっています。

30万円以上の機種

formlabs Form2

SLA方式の装置です。発売開始から時間が経っているため、それ以降に発売された機種との性能差が生じている可能性があります。手放して、DLP方式の解像度が高い機種を購入されている方もいるので、購入する際は、情報を集めてから判断したほうが良さそうです。

SLA方式のため、高解像度のディスプレイを使用したDLP方式を採用した他の機種より、解像度の面で不利になってきているようです。

Form2導入の一番の問題は、保証期間が過ぎた後のレーザーの劣化への対応のようです。修理費用が高額になるため、その予算で、多くの技能と運用ノウハウを持つユーザーが、低価格な装置へ移行する現象が起こっているようです。 言い換えれば、発売初期から高頻度で利用しているヘビーユーザーの流出が発生しています。販売戦略として、高額な修理費用を請求し始めるのは、後継機種を発表してからにしたほうが良かったのではと思います。

現在、新たに、Form2を購入する場合は、流出したヘビーユーザー層をどのように判断するかによります。言い換えれば、ノウハウが蓄積された機種、あるいは、終息に向かっている機種のどちらとして考えるかによります。

後継機種Form3が、発表されて、Form2は、価格改定が行われています。Formlabsは、国内に修理拠点を持たない、そして、一部の部品を販売しないことから、積極的に使っていくには(Form2の事例から、レーザーの出力劣化はかなり早い段階で現れると思われる)、保守契約を結ぶ必要があります。それでも、センドバック修理の費用が、保守契約に含まれるかどうかも注意点です。

無停電電源装置(UPS)

3Dプリンタの出力には、時間がかかります。fdm方式では、停電後、その位置から出力の再開に対応した機種が存在しますが、光造形方式の機種では、そのような機能を持っている機種はないので、やり直しになります。

瞬間的な停電には、無停電電源装置(UPS)で対応できます。使用頻度が高い場合は、導入を検討したほうが良いと思います。

電源関係の機器は、海外で設計されたものが多いです。その場合、日本の電源事情を考慮していない場合があります。具体的には、電圧の低下です。レーザープリンターなど、電力消費の多い装置を使用すると電圧が低下します。場合によっては、昇圧トランスを利用する必要があります。

へら

ストレーナー

バット内のレジンは、使用していると、重合した樹脂の破片混入します。全面照射で、沈殿した破片を周辺ごと硬化させて取り除くか、ストレーナーで除去します。

塗料用のストレーナーを使います。

制御ソフト

スライサ

出力条件検討のために管理すべきパラメータ

3Dプリンタは、きちんと出力するためには、出力条件を探索する必要があります。

そのためには、きちんと出力条件を管理する必要があります。

モデル出力途中での落下は、出力条件やサポート形状の変更で対処できる場合があります。

参考:SHOUSHINさんのツイート

  • モデル形状の大きさ
  • 配置とサポート接続画面(最下点周辺)
  • AUTOサポートの設定画面とスライス設定画面
  • 利用レジン:レジンは使用前に撹拌(分離状態で使用してはいけない)
  • 室温や印刷前加温条件
  • 失敗時直後の画像

ほとんどのレジンは、30℃前後での利用を前提としている。温度が低ければ、反応速度が低下するので、露光時間を増やす必要があります。

3Dプリンタに、恒温機能はありません。ドライヤーで、レジンを予め温めておいたり、3Dプリンター本体をビニール袋や紙袋で覆って保温する工夫も有効です。

プラットフォームのサンドブラスト加工

プラットフォームの表面を荒らすことで、出力物の落下を抑制できます。目の荒いサンドペーパーで表面を荒らすのが簡単ですが、サンドブラスト加工を行うと落下しにくくなります。

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